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ブリティッシュヒルズの象徴であり中心となるマナーハウス。建物を上から見るとエリザベス1世の頭文字をとった「E」になっている。

チューダー様式が美しい、ゲストハウスのホルバイン棟。16世紀前半(日本の戦国時代)に肖像画家として名声を馳せた大画家に由来。

敷地内の森にあるアングロ・サクソン以前の英国先住ケルト民族が信仰した十字架。先祖伝来崇めてきた太陽の円盤があるのが特徴。職人に精巧なレプリカを彫らせたもの。

ゲストハウスの屋根越しに夕景を眺めると英国にいる気分に。気候もスコットランドに似ている理由で、福島のこの地が選ばれた。

マナーハウスのエントランスホール。レセプションは一般的なホテルと違って、英国到着時のイミグレーションの雰囲気で演出される。

【12月号】ブリティッシュヒルズが伝える本物の価値 福島・天栄村

三代にわたり継承されたスピリット。

「1994年開業当時の在日英国大使、ジョン・ボイド卿(現・大英博物館理事長)は視察を終えられた後のコメントで“もし、この施設が大地震で埋まった後、3世紀も経ってから発掘されたら、人々はなぜ福島県から英国そのものが出てきたのか不思議に思うだろう”と、いかにも学者・外交官らしい“ホンモノ度”へのお褒めの言葉を述べられました」。そう語る川田雄基ブリティッシュヒルズ名誉館長の表情は、少しだけ誇らしげな笑みに包まれていた。

福島県南部、岩瀬郡天栄村の海抜1,000メートルを超える高地の森の中に、突然として姿を現わす“英国”。それが『ブリティッシュヒルズ』だ。7万3,000坪の広大な敷地には、マナーハウス(荘園領主の館)を中心に12世紀から18世紀にいたる建築様式のゲストハウスが点在し、まるで永年ずっとそこにあったかのように、中世から近世にかけての英国のイメージを形成している。 「初代理事長の佐野公一氏が設立の構想を抱いたのは、もう半世紀以上も前の話です。当時の世の中や経済状況を踏まえると、海外に留学できるのはほんの一握りの限られた学生たちだけ。普通はみんな興味も知識も持っていなかった。これではダメだと。将来、欧米諸国と対等に渡りあっていく多くの若者を育てるためには“鉄は熱いうちに打て”で、多大な費用をかけて留学しなくても、若いうちから英語や異文化に触れることができる、本物の場所を提供したいという熱い思いだったんです」。川田名誉館長の言葉も自然と熱を帯びる。

日本にいながらにして英国留学と同じ体験ができる、語学と異文化学習の研修施設の設立という意志はその後も引き継がれ、1994年、現理事長の佐野隆治氏により“パスポートのいらない英国”ブリティッシュヒルズとしていよいよ実現した。 「初代が亡くなる際には“何が何でもホンモノを造れ!”と遺言されたそうです。今の理事長が3代目ですから、完成するまでには情熱的なスピリットの継承があったのです」。

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